ワインの特徴
リースリングは、優れたフィネスの表現力を持ち、ニワトコやアカシア、アーモンドの花など、フローラル系のアロマを漂わせます。口に含むとカシスの新芽や新鮮なミントのような繊細なアロマを感じさせます。潤いがありクリスタルのようなミネラル感がある、真っすぐで純粋なワインです。
このテロワールのゲヴュルツトラミネールは、羽のように非常に軽いワインです。梨とパイナップルのアロマが鼻をくすぐります。口の中では、カルダモンやサフラン、アーモンドグリルのスパイシーなアロマを感じさせます。例え完熟していても、この品種はミントの香りと共に独特の爽やかを保っています。ワインが持つ爽やかで、上に伸びるような酸味が、テロワールの本質を呼び起こします。数年間の熟成後には、オールドローズの若々しいアロマが、樹脂と松の木のハチミツのアロマと入れ替わります。
フランクシュタインのピノ・グリは、ガストロノミーとの相性が良く、そのバランスの良さが特徴です。フィネスとミント系のアロマを通して、テロワールの味わいをもたらします。品種の特徴であるスモーキーなアロマが、ここでは驚くほど純粋で、羽のように軽いフローラル系のアロマと入れ替わっています。
ミュスカは、ブドウにかじりついたような果実味と美しいフローラル系のアロマを表します。この品種もテロワールの特徴であるミントの香りをレースに包んだかのように、ほのかに表現します。
緊張感とボリューム感を組み合わせたフランクシュタイン
濃厚な味わい。酸味ある骨格は、清廉であることが特徴です。直線的で純粋。羽のように軽く柔らかいボリューム感と見事な釣り合いを見せています。このような質感が、ワインの長い余韻のプレリュードとも言える、とろけるような感覚と同時に表現力の豊かなミネラル感によって引き締まった味わいをもたらします。
柑橘類、主にグレープフルーツの香りがワインの特徴です。リースリングは、潤い、気品ある苦みがアクセントになっています。ピノ・グリとゲヴュルツトラミネールに関しては、穀物の香りを漂わせ、非常に見事な飲み心地です。
ロマン・イルティス
2012年度フランス最優秀ソムリエ & 2015年フランス最優秀職人賞(MOF)受賞