ヴィンテージ
1978年 :晩熟の年、とがったストラクチュア、ドライな味わい。非常に渋味がきついワインですが、見事な熟成能力をもつ。
1979年 :壊滅的な雹に見舞われた年。ワイン生産はなし。
1980年 :寒く雨天が続いた例外的に晩熟の年。ミネラル感と緊張感に注目したいワイン。非常に少ない収穫量。
1981年:平均的な早熟の年。軽やかな密度と素晴らしい優雅さが特徴。柔らかいワイン。熟成能力は中程度。
1982年 :豊作(1ヘクタール当たり50ヘクトリットル!)、バランスと飲み心地が良く表現力豊かなワイン。熟成能力は中程度。例年に比べ、テロワールの特徴が控えめ。
1983年 :暑く早熟の年。まさにランゲンらしいヴィンテージ。力強く、ドライで、熟成能力の高いワイン。品種よりテロワールが支配。
1984年 :6月中旬に開花!寒く雨の続いた年。11月末に収穫。美しいミネラル感はあるが、余韻にかける個性的な辛口ワイン。ランゲンがその他のテロワールをはるかに超えた年。
1985年 :晩熟でありながらもバランスの良い年。非常に乾燥し初秋。完璧な成熟度。繊細で引き締まり、表現力のあるワイン。美しい酸味を持つ辛口ワイン、見事なヴィンテージ。
1986年 :バランスが良く、例外的に晩熟の年。11月末に収穫。非常に見事なバランス。辛口ワインだけでなく、初となるセレクション・ド・グラン・ノーブルの生産。素晴らしい貴腐菌。長期熟成向き。
1987年 :7月頭に開花。寒く、成熟度が弱い、晩熟の年。またしてもランゲンが注目に値するワインを生産した年。生き生きとした素晴らしい酸味。密度は中程度。
1988年 :平均的な早熟性、しかしヴァンダンジュ・タルディヴのため貴腐菌の付着したピノ・グリとゲヴュルツトラミネールの収穫は非常に遅れた年。リースリングは辛口。複雑でフィネスを備えた熟成型のワイン。熟成向きの偉大なヴィンテージ。
1989年 :暑く早熟でありながらバランスの良い年。リースリングとピノ・グリは辛口、そしてゲヴュルツトラミネールとピノ・グリで見事なセレクション・ド・グラン・ノーブル。密度が高く、力強い、表現力豊かな長期熟成型のワイン。
1990年 :見事なバランスを誇るヴィンテージ。少ない収穫量から複雑で力強く、奥の深いワインが誕生。辛口または、ほぼ辛口のワイン。貴腐菌の付着は無し、しかしパスリヤージュを実行。長期熟成型のワイン。
1991年 :暑さの後、晩熟となった年。少ない収穫量。ピノ・グリとゲヴュルツトラミネールで素晴らしい貴腐ワイン、リースリングは辛口。酸味と塩味の見事なバランス。熟成型のヴィンテージ。
1992年 :素晴らしい開花に続く、多くの収穫量。暑い気候。非常に早く開く、飲み心地の良い気軽なワイン。熟成能力は中程度ですが、現段階でもまだ非常に心地よいワインです。
1993年 :雨期に挟まれた難しい年。非常に遅い時期に収穫、大量の貴腐菌が付着。セレクション・ド・グラン・ノーブルは非常に密度が高く、色が濃厚にもかかわらず糖度は低め。極端なワイン。長期熟成型。
1994年 :ランゲンで晩熟の非常に偉大な年。気まぐれな天候の10月。見事な複雑性と深さを持つ辛口および甘口ワイン塩風味の酸味。長期熟成型のワイン。
1995年 :非常に少ない収穫量(辛口ワインは1ヘクタール当たり25ヘクトリットル)、晩熟の年。強い酸味、ピノ・グリに貴腐菌が付着。見事な塩味、非常に強烈なテロワールの表現力。長期熟成向き。
1996年 :平均的な収穫量、比較的涼しかったものの乾燥して晴天の年。貴腐菌の付着は少なかったもののピノ・グリとゲヴュルツトラミネールの甘口とリースリングの辛口に見事な凝縮感。強い酸味、長い余韻、高い密度。素晴らしい熟成能力。
1997年 :より暑く、晴天に恵まれた太陽いっぱいの年。非常に早熟、見事な成熟度、しっかりと熟した中程度の酸味。力強く表現力豊か、非常に純粋で熟成向きのワイン。
1998年 :平均的な収穫量。10月の晴天と見事な貴腐菌の発生条件。甘口と極甘口のワイン。見事な酸味と甘み。非常に色づきの良いワイン。テロワールの力強さと高い熟成能力。
1999年 :例外的に晩熟の年。11月19日に雪の中、収穫終了。リースリングは辛口、ピノ・グリとゲヴュルツトラミネールは甘口。見事な強さと力を持つ驚くほど豊かなワイン。高い熟成能力。
2000年 :暑く早熟の太陽の恵み溢れる年。早く順調に進んだ成熟。貴腐菌によって、まろやかで非常に力強いワイン。中程度の酸味、しかし見事なテロワールの力。熟成向きの偉大なワイン。
2001年 :晩熟の非常に偉大な年。非常に素晴らしい10月。太陽の恵み溢れるヴィンテージ。見事なフィネス、美しい酸味のある奥深いワイン。ピノ・グリとゲヴュルツトラミネールに貴腐菌。見事な熟成能力。
2002年 :素晴らしい初秋を迎えた非常に晩熟の年。貴腐菌の大量発生。素晴らしい酸味。特徴的な色合い。絶妙な甘さ、テロワールが凝縮したリッチなワイン。長期熟成型。
2003年 :非常に早熟の年。記録的な暑さと異常な乾期。特に若いブドウの木と混植が非常に苦しんだ厳しい年。低い酸味、しかし見事なタンニンとミネラル感。
2004年 :季節はじめは早熟、続いて晩熟となった年。見事な成熟度、しかし10月末の悪天候により、甘口ワインの生産が不可。貴腐菌の発生初期、ミネラリーで非常に力強い辛口ワイン。素晴らしい熟成能力。
2005年 :素晴らしい初秋を迎えた晩熟の年。ピノ・グリとゲヴュルツトラミネールに見事な貴腐菌。少ない収穫量。エレガントで力強く、熟した酸味による驚くほどしっかりとした造りのワイン。テロワールの存在感を強く感じる。
2006年 :早熟であると同時に9月末の雨によって厳しかった年。主張する個性に注目したいワイン。貴腐菌の大量発生にもかかわらず、ピノ・グリは辛口。特徴ある色合い、見事な酸味、強い緊張感を伴う力強いワイン。信じがたいことに、熟成能力が非常に高いヴィンテージ。
2007年 :温暖な夏によって、バランスのとれた早熟の年。強い酸味に見事な力強さ。ピノ・グリとゲヴュルツトラミネールに軽度の貴腐菌。見事な辛口のリースリング。見事な気品、テロワールの豊かな表現力、熟成向き。
2008年 :素晴らしい初秋、やや晩熟の年。良く熟した見事な酸味。リースリングは辛口で緊張感あり。ピノ・グリとゲヴュルツトラミネールは見事な甘口。非常に奥深く優雅。永遠と言えるほどの熟成能力!
2009年 :太陽の恵みが溢れ、早熟でありながらバランスの良い年。柔らかく、力強く、長い余韻を持つワイン。早熟果実の素晴らしい表現力。ピノ・グリとゲヴュルツトラミネールはやや甘口。長期熟成向きのワイン。
2010年 :ランゲンでは晩熟の年。非常に少ない収穫量。素晴らしい初秋。デリケートでありながら、強さも備えたワイン。テロワールの濃縮感、塩系の見事な酸味。熟成能力の高い非常に偉大なヴィンテージ。しかし、判断を下すにはまだ早い。
2011年 :夏の冷気と雨の時期を含む、暑く太陽に恵まれた非常に早熟の年。エレガントで品が良く、平均的な酸味を備えたワイン。素晴らしい余韻と密度、比較的ドライ。しかし現段階ではまだ若いために、評価が難しい。