アルザスワインのヴィンテージ

1985年

長く寒い冬によって、収穫量に影響がでたものの、またしても天候に恵まれた秋の恩恵を受けた年

天候

気まぐれな天候に振り回されたヴィンテージです!1月と2月に非常に厳しい寒さの時期(約2000ヘクタールにわたって、その多くが新たな植樹を必要とするほどの莫大な被害を与えた)や、主にゲヴゥルツトラミネールやミュスカ・ダルザスのブドウ品種を中心とした7月の花振るい、ブドウ生産地域で数回のひょうが続いた後、アルザスのワイン生産者の多くは不安を抱えていました。
幸いなことに、この夏、フランスの多くの地方を襲った干ばつは、アルザス地方のブドウ生産地に悪影響を与えず、当地方の大陸性気候による雷雨が、今回は逆に有益な結果をもたらしたのです。


収穫

非常に珍しいことに、2か月間にわたり大変素晴らしい天気に恵まれた秋の恩恵により、ブドウが理想的に成熟したことで、早期の収穫が可能となりました。9月30日に、ブドウが完熟した段階で、AOCクレマン・ダルザス、10月7日にAOCアルザスおよびアルザス・グラン・クリュ、10月14日には、リースリングのブドウ品種の収穫が行われました。
しかし、この年の収穫量はアルザスでの平均収穫量をはるかに下回るものでした。収穫終了後、わずかに修正が加えられた収穫推定量は、80万ヘクトリットルでしたが、これでも例年の収穫量から比べると20%減となっています。ブドウ品種および小区画によって、割合は変化しますが、特にゲヴゥルツトラミネールやミュスカ・ダルザスの収穫量が激減しました。

ワイン

収穫されたブドウの質は、力強いと同時に非常に肉付きが良く、大変繊細でテロワールの特徴を備えた、見事なバランスを持つ偉大なワインを予感させるものでした。過去15年の中で最高のヴィンテージである1983年、1976年、1971年に匹敵するほど、熟成能力の高いワインです。
最も素晴らしいワインは、間違いなく格別な豊かさを備えたゲヴゥルツトラミネールとピノ・グリでしょう。特にヴァンダンジュ・タルディヴおよびセレクション・ド・グラン・ノーブルは、数多くの人々がこれほど豊かで芳醇なヴィンテージは前例がないと証言しています。
その他では、リースリングは見事な調和、ピノ・ブランとピノ・ノワールは将来を期待させる豊かな力強さ、シルヴァネールとミュスカ・ダルザスには驚くほどの丸みがあります。

アルザスワイン委員会(C.I.V.A.)
1985年11月

テイスティングノート

ピノ・ノワール・レゼルヴ・ペルソネル 1985
ヒューゲル・エ・フィス 

外観は、マホガニーの輝きを持つ赤レンガ色で、奥深い色合いです。完熟したフルーツ、煙、皮のアロマに加え、スパイスとお香の香りに変化する下草の香りを伴う円熟した複雑な香りです。口に含んだ印象は滑らかですが、続いて熟した繊細なタンニンが溶け込んだ奥深さと驚くほどの豊かさを感じます。後味は力強く、ドライで長い余韻。成熟したワインとしてバランスが素晴らしく、高い熟成能力もうかがえます。(試飲日2011年11月)

グラン・クリュ・ヴィーベルスベルク・リースリング 1985
アンドレ&レミ・グレッセ

外観は、緑に輝くイエローゴールド。香りは控えめで、火打ち石と共に燻製の香りが漂い、空気と触れることで濃度と複雑性が増し、干し草の香りを放ちます。口当たりはドライで、非常に繊細な酸味を含むミネラル感が厚みを増し、最後には長い余韻を残します。川魚に最適なガストロノミーのワインです。(試飲日2006年11月)

長く寒い冬によって、収穫量に影響がでたものの、またしても天候に恵まれた秋の恩恵によって、白や赤を問わず、高品質なワインが誕生しました。これはまた、ヴァンダンジュ・タルディヴおよびセレクション・ド・グラン・ノーブルに関する1984年の規定の制定後、初となる素晴らしいヴィンテージで、質も量も優れたキュヴェが生産されました。

ティエリー・メイエ(Thierry Meyer)
2016年、エノテーク・アルザス、講師

アルザスワインのヴィンテージ

ブドウ収穫はその年によって変化します!毎年、自然の理とでもいうべき異なる気象条件がブドウ栽培者に課せられます。 年によって、これら気候の変化がワインの品質に影響を与えます。特にこれらの要素は、ボトルでの熟成に対してある種の指標を与えます。

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