アルザスワインのヴィンテージ

1999年

質も収穫量も満足できるヴィンテージ

天候

比較的長く続いた雨にもかかわらず、全体的に冬と春の気象条件は良好でした。4月13日頃に発芽が始まり、6月17日頃に開花、8月16日頃にブドウの果実の色づきが始まりました。従来の方法で簡単に防除できるべと病が頻繁に発生した以外は、ブドウの木の生育サイクルに特別な問題は起こりませんでした。

収穫直前、非常に晴れた気温の高い日が3週間続いたことで、ブドウが完熟するという幸運に恵まれました。

この年は、AOCアルザスの新しい生産基準が採用された年にあたります。ワインの品質を向上させるため、栽培区画単位の収穫量ではなく、品種ごとに収穫量の上限を設定することになったのです。収穫量の制限は、ヴィンテージを成功させるためのポイントとなりました。

収穫

ブドウの衛生状態は良かったものの、品種と区画によってブドウの成熟度には差が生じました。

収穫開始日は:

  • AOCクレマン・ダルザスが9月20日
  • AOCアルザスが10月4日
  • AOCアルザス・グラン・クリュが10月7日
  • ヴァンダンジュ・タルディヴおよびセレクション・ド・グラン・ノーブルが10月18日

10月の気まぐれな天候は素晴らしい初秋へと変わり、21 000hlのヴァンダンジュ・タルディヴおよびセレクション・ド・グラン・ノーブルを収穫することが出来ました。

全体的な収穫量は1 228 000hlで、前年と比べ1.4%増です。販売数増加に伴い、クレマン・ダルザスの生産は、その勢いをとどめることなく、新記録を達成しました。

ワイン

このヴィンテージは、特にシルヴァネールが成功を収めました。ピノ・ブランからは非常に素晴らしいクレマン・アルザスが誕生しました。グラン・クリュの中では、特にリースリングがテロワールの特徴を非常に上手く反映しています。ミュスカとピノ・グリ、ゲヴルツトラミネールは、非常にアロマティックで、品種ごとの特徴を表現しています。ピノ・ノワールは、肉付きが良く、非常に素晴らしい色合いです。

アルザスワイン委員会(C.I.V.A.)
2000年3月

テイスティングノート

ピノ・ノワール「ルージュ・アルザス」レゼルヴ1999-レオン・ベイエ

広がりのある、燻製されたようなスパイシーな濃い香り。軽い渋みを与えるタンニンを感じる、密度が高く、甘酸っぱい、フレッシュな味わい。ほのかな果実味のあるやや真面目なスタイルでありながら、非常に素晴らしい熟成能力を秘め、15年以上寝かせても楽しめるワインです。(2015年3月試飲)

リースリング・キュヴェ・アーネスト・セレクション・ド・グラン・ノーブル1999-ドメーヌ・シュルンバジェ

キッテルレーで栽培されたブドウを使い、わずか800本のみ生産された当ドメーヌでも希少なキュヴェ!この年以外では、1945年、1971年、1999年、2007年、および2009年に生産されています。コンフィした柑橘類とハチミツを伴うトーストの香りを感じさせると同時にミネラリーで複雑な香り。テロワールの特徴が甘さを完全に支配しているため、極甘口であることを感じさせない豊かなワイン。しかし、レモンの砂糖漬けのアロマの中に、非常に繊細な甘味(残糖量90g/l )と全体を支えるほのかな酸味を感じ取ることが出来ます。バランスが良く非常に綺麗な造り、長期熟成向きのワインです。(2013年4月試飲)

有名な2000年の陰に隠れ、正当な評価を受けていないヴィンテージ。不均一なブドウの成熟度が非常に幅のあるキュヴェを生み出し、寝かせた方が良いワインとそうでないワインに分かれました。15年経過し、リースリングのグラン・クリュだけでなく、最高のピノ・ノワールやゲヴルツトラミネールも偉大なヴィンテージの仲間入りを果たしました。この年に生産されたいくつかのヴァンダンジュ・タルディヴおよびセレクション・ド・グラン・ノーブルは、特筆すべき熟成能力を有しています。

ティエリー・メイエ(Thierry Meyer)
2016年、エノテーク・アルザス、講師

アルザスワインのヴィンテージ

ブドウ収穫はその年によって変化します!毎年、自然の理とでもいうべき異なる気象条件がブドウ栽培者に課せられます。 年によって、これら気候の変化がワインの品質に影響を与えます。特にこれらの要素は、ボトルでの熟成に対してある種の指標を与えます。

過去20年間を振り返り、偉大なワインの仲間入りをしたヴィンテージを発見してください: