アルザスワインのヴィンテージ

2000年

歴史に残るヴィンテージ!

天候

何事もなく過ぎた冬の後、暖かく晴れた春が続いたことによって、4月20日頃には萌芽が始まりました。長続きする晴天により、非常に早く短期間で開花が始まり、6月6日頃にはブドウ畑全体が花で包まれました。この時点で、ブドウの生育が約3週間早いという記録を残しています。暑く乾燥した6月が、この状態を維持し、初夏までブドウの木の素晴らしい衛生状態を保ちました。

それまでとは打って変わり、やや涼しく、数日間の雨に見舞われた7月と8月は、栽培者にある種の不安を与えました。この時期には、いたるところでカビが発生し、ブドウの生育に影響を与えることが珍しくありませんでした。最終的には、晴天が戻り、ブドウの品質を維持しました。また、多くの栽培者は余分で未熟なブドウ房を取り除く、摘房作業を行いました。

収穫

1999年、AOCアルザスのブドウ品種毎の収穫量の上限が制定されたことにより、2000年はAOCアルザス・グラン・クリュの新しい生産基準(収穫量の制限、最低糖度の引き上げ、リュー・ディの管理など)が初めて採用された年になります。

品質的な面からみると、収穫時のブドウの衛生状態は全体的に満足のできる結果となりました。

収穫開始日:

  • AOCクレマン・ダルザスが9月11日。
  • アペラシオン・アルザスおよびアルザス・グラン・クリュが9月21日。
  • ヴァンダンジュ・タルディヴおよびセレクション・ド・グラン・ノーブルが10月2日。

非常に早い生育と特別な成熟度を考慮し、多くの生産者がヴァンダンジュ・タルディヴ(19 000 hl)およびセレクション・ド・グラン・ノーブル (11 000 hl)の生産のために、収穫の一部を延期しました。

全体の収穫量は、1 210 000 hl。そのうち、AOCアルザスが1 000 000 hlをやや超え、AOCクレマン・ダルザスが約160 000 hl、AOCアルザス・グラン・クリュが50 000 hlとなります。グラン・クリュに関しては、この年の恵まれた天候だけでなく、生産者の新たな意気込みによって大幅に収穫量が増加しています。

ワイン

ブドウの素晴らしい成熟度とバランスから、非常に見事なストラクチュアだけでなく、各品種の特性を非常に良く兼ね備えています。

シルヴァネールやピノ・ブラン、オーセロワが非常にフルーティーで、ゲヴュルツトラミネールやピノ・ノワール、ピノ・グリは全体的に凝縮感があります。「2000年」は、その爽やかさと質感において、リースリングにとって偉大な年です。

アルザスワイン委員会(C.I.V.A.)
2001年3月

テイスティングノート

グラン・クリュ・ヘングスト・リースリング2000-ジョスメイヤー

柑橘類とフランボワーズのアロマを伴う、まだ非常に若々しい香り。奥深く、密度が高い質感。驚くほどの純粋さをもったミネラリーな味わい。これら全てが、非常に長い余韻の残します。偉大なリースリングの中ではあまり知られていないヴィンテージの中で、大成功を収めた長期熟成型ワインです。(2010年4月試飲)

リースリング・セレクション・ド・グラン・ノーブル「S」2000-ヒューゲル・エ・フィス

非常にコクのある凝縮感と最上のバランスを誇るワイン(アルコール度6.5%、残糖量 295 g/l )。香りはハチミツやマルメロ、サフランを連想させますが、口当たりは非常に豊かで、強烈な酸味が表に出ることはなく、極甘口のまったりとした質感を持っています。現段階でも熟成させたコンテや甘酸っぱいフルーツとの相性の良いワインですが、最低でもあと10年から20年は熟成させたいワインです。ジャン・ヒューゲルは、引退間近になって、極甘口の偉大なリースリングを造り上げるという夢を叶えました。同ドメーヌのリースリング・セレクション・ド・グラン・ノーブル1918を味わう幸運に恵まれた人ならば、次世代のために2000年のボトルを何本かキープするはずです。(2012年8月試飲)

 

2000年という切りのいい数字からも、晴天によって素晴らしい成熟度のブドウが収穫できたことからも、記憶に残るヴィンテージ。しかし、高い気温によってブドウの酸味が一部「失われて」しまったために、1999年に比べると爽やかさに欠けるワインです。大部分のワインは比較的早く進化し、現段階で、間もなく熟成の限界に達するでしょう。偉大なテロワールのワインやパスリヤージュではなく貴腐菌によって造った甘口のキュヴェ、特にゲヴルツトラミネールは、あと数年間熟成させることが出来ます。

ティエリー・メイエ(Thierry Meyer)
2016年、エノテーク・アルザス、講師

アルザスワインのヴィンテージ

ブドウ収穫はその年によって変化します!毎年、自然の理とでもいうべき異なる気象条件がブドウ栽培者に課せられます。 年によって、これら気候の変化がワインの品質に影響を与えます。特にこれらの要素は、ボトルでの熟成に対してある種の指標を与えます。

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