アルザスワインのヴィンテージ

2002年

収穫後の不安感が、良いヴィンテージへの満足感に

天候

前年の冬とは異なり、2001年/2002年の冬は非常に厳しく、1月の間中、地面が凍ったままでした。時には晴天、時には雨天を繰り返す春が続いたことで、ブドウの生育サイクルは比較的ゆっくりとスタートします。4月に始まった萌芽の後、ブドウは通常通りの生育を続けました。6月の気温が良好だったため、ブドウ畑全体的にみて、区画毎に均一な開花が訪れたことから、明白な早熟性と前年よりも高い潜在能力を秘めたヴィンテージへの期待が高まりました。

夏の間、ブドウ畑全体に非常に暑い日と高湿度の日が交互に訪れました。あいにくの天候に見舞われたものの、8月末から9月中旬にかけて行われたブドウの成熟度の検査によって、前年度ヴィンテージの成熟度に匹敵する、早熟性を確認できました。実の付き具合から大量収穫が予測できたため、多くの栽培者は摘房作業を行いました。

収穫

成熟度の面では好ましいかったものの、成熟期の気まぐれな天候が主な原因で、房の脆弱性と劣化に耐える能力に関連する落とし穴がありそうな予感を与える収穫となりました。区画によってブドウ畑の衛生状態にバラつきが出たものの、ブドウ栽培者による選別作業と技術によって、全体的に見事に成熟したブドウを収穫することが出来ました。天候の変化の予測とカーヴでの熟成技術の駆使は、かつてないほどにワインの質を決める決定要素となりました。

収穫開始日は:

 

  • AOCクレマン・ダルザスが9月16日。
  • AOCアルザスが9月30日、AOCグラン・クリュに関しては各リュー・ディによって、後日に日付が決定されました。
  • ヴァンダンジュ・タルディヴおよびセレクション・ド・グラン・ノーブルが10月14日。

しかし、多くの栽培者は10月頭に戻ってくる晴天の恩恵を受けるため、スティルワインの収穫日を遅らせることを決定しました。

全体の収穫量は1,223,000 hl。そのうち、AOCアルザスが1 013 000  hlをやや超え、AOCクレマン・ダルザスが約165 000 hl、AOCアルザス・グラン・クリュが44 000 hlでした。ヴァンダンジュ・タルディヴ(10 000 hl)およびセレクション・ド・グラン・ノーブル (2 000 hl)は、前年よりやや少ない収穫量でした。

ワイン

品質的な面では、長期熟成型ワインとしての潜在能力を感じさせるアルコール度/酸度の非常に美しいバランスを備えたリースリングに生産者たちは非常に満足しています。シルヴァネールは、その爽やかさが特徴で、ピノ・ノワールは非常にフルーティーです。ミュスカやトケイ・ピノ・グリ、ゲヴュルツトラミネールの収穫日は、ワインの質を決定する要因となりました。

アルザスワイン委員会(C.I.V.A.)
2003年4月

テイスティングノート

グラン・クリュ・ブラン・リースリング2002-クロード・ヴァインツォルン 

スイカズラ、煙、樟脳のアロマを伴う濃厚で明快な香り。アタックは豊満で、力強い味わい。存在感のある熟した酸味を伴う豊かなミネラル感が確固としたストラクチュアを与えています。最後は非常に長い余韻へと続きます。綺麗な造りの、熟成向きワインです。(2010年5月試飲)

ゲヴュルツトラミネール・オベレール・ワインガルテン2002-ローリー・ガスマン 

香りはテロワールの特徴を備え、フローラルでスパイシー。バラとコショウの後には、スモーキーな香りが続きます。アタックは丸みがあり、熟成によってまろやかになった柑橘類の砂糖漬けのような爽やかさを感じます。ほんのりと甘酸っぱく、甘さと厚みの感覚がしっかりと残る長い余韻。良い熟成度に達し、今後数年間は楽しめるワインです。(2014年11月試飲)

 

2002年は、一時期2001年の素晴らしさの陰に隠れていましたが、リースリングを中心とし、貴腐菌によるエキゾチックなアロマが特徴の魅力的なヴィンテージです。花崗岩土壌または砂岩土壌のテロワールから生まれたワインを除き、2001年の最高級ワインと比較するとその熟成能力は劣りますが、現時点で完璧な熟成度を誇るワインです。

ティエリー・メイエ(Thierry Meyer)
2016年、エノテーク・アルザス、講師

アルザスワインのヴィンテージ

ブドウ収穫はその年によって変化します!毎年、自然の理とでもいうべき異なる気象条件がブドウ栽培者に課せられます。 年によって、これら気候の変化がワインの品質に影響を与えます。特にこれらの要素は、ボトルでの熟成に対してある種の指標を与えます。

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