アルザスワインのヴィンテージ
1989年
天候に恵まれた秋と高品質の貴腐菌が付着した事によって有名な偉大な年。
グラン・クリュ・ランゲン・リースリング 1989
ツィント・フンブレヒト
若きオリヴィエ・フンブレヒトによって醸造された初のヴィンテージ。そして、その中でも最も成功したキュヴェの1つです。空気中の煤のような香りを伴う煙と燻した香りが漂います。アタックは柔らかく繊細で、純粋さと見事な優雅さを伴う甘酸っぱさを感じる豊満な味わいです。そのまますっと長い余韻に続きます。(残糖量13 g/l ) (2007年4月試飲)
ゲヴュルツトラミネール・ヴァンダンジュ・タルディヴ 1989
ドメーヌ・シュルンバジェ
プラリーヌとハチミツ、グリルしたヘーゼルナッツのデリケートな香りに加え、マイルドなスパイスの香りがアクセントとなった25年物の優れたワイン。アタックは甘く柔らかいミディアムボディで滑らかな質感、その後非常に純粋で、バニラのアクセントが利いたクリーミィーとも言えるような長い余韻が広がります。質の良い貴腐菌の特徴を備えた1989年らしいワイン。料理とは合わせずにワインそのものの味をお楽しみください。現在、完璧な熟成度を誇りますが、本当に必要な場合はさらに長い間保管することも可能です。(2013年4月試飲)
素晴らしい初秋で有名な年。何よりも非常に高品質な貴腐菌が付着したことにより、十分な量のヴァンダンジュ・タルディヴおよびセレクション・ド・グラン・ノーブルを生産することが可能となった年でもあります。ヴィンテージによっては約10年の熟成にしか耐えられないワインもありますが、それは同時に収穫量の多かった年である事にも関係しています。
ティエリー・メイエ(Thierry Meyer)
2016年、エノテーク・アルザス、講師