ブドウ畑からワインへ

白ワインの醸造

Étape 1

収穫

収穫

収穫後、果粒をつぶすためにぶどうは破砕機に入れられます。その後、「水平圧搾機」または「空気圧式膜圧搾機」でゆっくりと果汁を抽出します。ブドウの圧搾後、果汁(ムスト)は、品種および栽培区画に分けてタンクへと送られます。

エグラッパージュとフーラージュ

収穫後すぐ、ブドウは醸造所へと運ばれます。圧搾の前に破砕および除梗を行います。エグラッパージュ(除梗)とは、房の実をつないでいる部分(果梗)を取り除く作業で、茎を果汁に漬け込まないことから、フェノール物質が溶出することがありません。 

フーラージュ(破砕)とはぶどうの果皮を破ることで、果肉から「雫のジュース」(jus de goutte)と呼ばれる果汁を得る作業のことです。

Étape 3

圧搾

圧搾

ブドウは、「水平圧搾機」または「空気圧式膜圧搾機」で圧搾し、ゆっくりと果汁を抽出します。 

圧搾は2つのタイプに分けることが出来ます: 

  • 破砕したブドウの圧搾:果粒をつぶすために、ブドウはまず破砕機に送られます。
  • 全房圧搾:収穫したブドウの房を破砕や除梗をせずに、 そのまま直接丸ごと圧搾機に送ります。

デブルバージュ

ブドウの圧搾後、「ムスト」と呼ばれる果汁は、品種および栽培区画に分けてタンクへと送られます。 

12時間から24時間後、「ブルブ」(bourbes)と呼ばれる不純物(茎、果皮、種)がタンクの底に沈殿します。不純物を沈殿させるための作業をデブルバージュと言い、低温化で静置する方法と機械を使った方法があります。その後ムストは、発酵用のタンクへと送られます。

Étape 5

発酵

発酵

天然酵母または酵母の添加によって、ブドウの糖分がアルコールへと変化し、ムストがワインとなるのです。 

アルコール発酵と呼ばれるこの段階では、温度が上昇するため(30度まで)アロマの品質を劣化させてしまいます。それを防ぐため、醸造所には温度管理および調節システムが必ず設置されています。 

発酵には、木製の古い樽またはステンレスタンクを使用します。

スティラージュ

発酵が終了した3週間から4週間後、大量の澱(糖分を使い果たした酵母の死骸)を取り除くためにスティラージュ(澱引き)を行います。上澄みワインを熟成用のタンクまたは樽に移し替え、3カ月から4か月間、シュール・リー・フィンヌ熟成を行います。

Étape 7

ろ過

ろ過

瓶詰めの前、ワインに輝きと透明感を与えるために浮遊物をすべて取り除き、ワインの安定化と清澄化が、ろ過の目的です。 

ケイ藻土から作ったフィルターまたはセルロースのプレートを使用して濾過を行います。 

クロスフローろ過または精密ろ過では、ワインの構成要素に影響を与えることなく、たった1回の作業でワインを安定・清澄化することが可能です。 

Étape 8

瓶詰め

瓶詰め

瓶詰めの前に、最終的なワインの試飲と官能検査および物理的、化学的分析を行う必要があります。結果によっては、最終的な清澄またはろ過を行う可能性があります。通常、瓶詰めの最終段階として、プレートまたはメンブレンフィルターを使用した滅菌ろ過を行います。

瓶詰めの際には、非常に厳格な衛生規定を遵守し、完璧に清潔な器具を使用する必要があります。 

アルザス地方では、1972年の法律によりブドウ栽培地に醸造所を置くことが義務付けられています。その他にも、スティルワインには「フルート型」ボトルを使用することが定められています。