グラン・クリュ

アルテンベルグ・ド・ヴォルクスハイム

ヴォルクスハイム

ロシェ·デュ·オルン(rocher du Horn)の麓に位置し、ヴォルクスハイムのブドウ畑の中心となるアルテンベルグ。総面積31.20ヘクタール、方角が良いために理想的なミクロクリマの恩恵を受けることのできるブドウ畑、標高200~250m、ヴォルクスハイム断層内に位置するテロワール。ジュラ紀前期リアスおよび中期ドッガーの下層土は、砂利を豊富に含む泥灰土・石灰岩土壌です。

アルテンベルグは、特にリースリングの栽培に適しており、その栽培面積は18ヘクタールです。同じくゲヴュルツトラミネールの栽培にも適しており、栽培面積は8ヘクタールです。 

数多くの中世時代の資料によると、ストラスブールの司教区(1003年、ヴェルナー司教)、ホーヘンブルグ修道院(1188年、聖オディール)、アルトドルフのベネディクト会(1192年)、ストラスブール病院(1320年に不動産の登録)がブドウ畑の大部分を所有するなど、ヴォルクスハイムのブドウ畑に対するカトリック教の宗教組織の関心の高さが明らかになっています。

近年に至っても、この地のブドウ畑に対する関心は止まることはありません。オーギュスト・シュトゥーバ、J=L・ストルツ、シャルル・ジェラール、メダール・バルト、そして、司教区の公文書保管人および歴史研究家のド・グランディディエが次のように証言しています:

ヴォルクスハイムのワインは高い評価を得ています。さらにナポレオン1世がこよなく愛したワインとも言われており、有名なリースリングからもわかるよう、質の高いワインを生み出しています。

熟成能力が高く、ガストロノミーに相応しいアルテンベルグ・ド・ヴォルクスハイムのワインは、味わいの深さと寛大さが特徴で、熟成と共に力強く調和の取れたボディと泥灰土・石灰岩土壌から生まれる繊細なアロマを表現します。

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Citation

このグランクリュは、洗練された優雅さが軸となっている印象を与えます。 

奥行きがあり、デリケートでまろやかともいえるアタックが、羽のような軽やかさへと変化します。決して攻撃的はない、溶け込んだおおらかな酸味を感じさせる快適な質感を見事なフィネスが包み込んでいます。洗練されたミネラル感とミント、もしくはユーカリのフレッシュなアクセントの組み合わせが、濃厚な余韻の特徴です。

ワインの表現力として、、多くの場合ヴァーベナまたはリンデンのハーブティーの香りを感じることが出来ます。リースリングは、その特徴である優雅さを十二分に発揮しています。ゲヴュルツトラミネールは、洗練され非常に優れたバランスの良さが、品種のバラエティに富んだ表現力をまとめています。

ロマン・イルティス
2012年度フランス最優秀ソムリエ & 2015年フランス最優秀職人賞(MOF)受賞 

Consommation

3年の熟成でも十分に美味しいアルテンベルグ・ド・ヴォルクスハイムですが、熟成5年からは、あらゆる複雑性と気品を醸し出します。

早熟のヴィンテージ:よりまろやかなアタックが、ワインに羽のような軽やかさと豊満さを与えています。よりエレガントな表現力ですが、飲み心地の良さはそのままです。

晩熟のヴィンテージ: 飲み心地の良さが最高潮に達し、白い花の魅惑的なアロマをより高みへと引き上げています。


Accords

アルテンベルグのワインのフィネスは、品のある洗練された料理によく合います。ホタテ貝、またはアワビ、コック貝など、繊細な身を持つ貝類や甲殻類がお勧めですが、リゾットとのペアリングも良いかもしれません。ウナギやマスなどの魚の燻製と合わせれば、このクリュの優雅さとしっかりしたミネラル感によって、料理の味が引き立ちます。